ハードディスクは強大だった。 自分の未熟さを痛感させられた・・・ 今度こそは勝つ!雪辱のために修行は始まった!! 第五話 克服 ―conquest― 「どんなパソコン通でも未知の周辺機器を購入するときは怖い。それは俺だって例外じゃない。 だが、知識を抱えてそれを傍らにのけておくことができる、それが真のパソコン通という者だ。」 ハードディスクの購入を断念しようとした私に友人はこう言った。 とりあえずは専門用語を知らないことにはどうしようもない。 そこで図書室にあった「広辞苑」で調べてみた。 未知のコンピュータ用語と遭遇したときに感じる不安・怖れ・とまどい・・・ 人はそれを取り除こうとして辞書で調べようとする。 そして辞書を閉じるときに一つの事実に気がつく。 「あまり意味無い」と コンピュータ用語に対して当時の一般の辞書はあまりにも無力だった。 そこで次に自宅にあったパソコンのマニュアルに目を通してみた。 当然マニュアルならば周辺機器の注意点なども書いてあるはず、と思ったからである。 ・・・あなたは「英英辞典」なるものを見たことがあるだろうか? なければ一度見てもらいたい。 確かに「周辺機器の接続について」という項目はあった。 しかし用語の説明のためにさらに別の用語を参照しないといけないのである。 結果は日本語とも英語ともつかない言葉の数々に圧倒されただけだった。 解決策が見つからずしばらく悩み続けていたが、 意外なことをきっかけに事態は急転した。 解決のきっかけになったのは英語の授業での教師の一言だった。 「一つの単語にとらわれていては、文章は読めない。一つの文章にとらわれていては、長文は読めない。 長文読解のポイントはまず全体を見渡すことにある。」 ハードディスクを目の当たりにしたとき、私は何かにとらわれていたのではないだろうか? 確かにとらわれていた。「専門用語が多くて難しい」という先入観に。 そしてもう一つ。自分自身に。 「もはや自分には初心者ではない」という思い込みに解決策が見えるはずもなかった。 最後の望みを託して私は図書館へと向かった。 超初心者向けに書かれたパソコンおよびMS−DOSの解説書を探すために・・・ つづく
次回予告 静寂の中再び強敵と対峙する! 越えられなかった壁に対してどう立ち向かうのか!? ってゆーかこれからずっとシリアス路線で進むんだろうか? そろそろ軽快なお笑い路線に戻したい 第六話「再戦 ―retry―」! 今年は三瓶が大ブレイクしそうな予感を感じつつ待て!!